少し前ですがJR東日本のSuicaのキャラクターを変更(ペンギンの卒業)報道を見ました。
Suicaのペンギンは2001年から25年間にわたって「Suicaの顔」として運用され定着しています。
ペンギンキャラはSuica誕生時、改札をスイスイ通るというコンセプト・イメージを定着させるために、広大な海をスイスイと泳ぎ回るイメージが当てはまるということで起用されたと記録されています。
このペンギンは元々存在したキャラクターで、イラストレーター坂崎千春が上梓した絵本に登場していました。これが元となり、Suica開始時の一時的なキャラクターとして使われたが、人気を得て正式なキャラクターとなったようです。
Suicaの累計発行枚数は約1億1337万枚で、チャージ(課金)して使う「プリペイド型決済カード」というカテゴリーでは意外にも日本第2位。1位は「楽天Edy(エディ)」の1億3,500万枚以上です。
しかし実際によく使われているかで比較するとSuicaは圧倒的な強さを持っています。「所有しているだけのポイントカードEdy」と、「毎日の移動で使わざるを得ない交通系カードSuica」の差です。
ではなぜ今変えるのか?
機能の変更で課金上限が30万円にすることがメインと説明しています。
解説では交通決済で築いた基盤を活用して一般決済市場へ進出し、他のプリペイドカードやクレジットカードの市場を開拓したい。そしてペンギンの著作権が原作者の坂崎千春、JR東日本、電通の3者で共同保有していることが変更の理由と推測されています。
そのためには機能的な変更をきっかけに、この3者での協議とライセンス料の発生をJR東日本が嫌ったという理由が有力とされています。
このようなことは最初から分かっていたはずです。
ペンギンを生み出した坂井さんに著作権があることは間違いないありませんが、JRのキャンペーンを請け負った電通にも権利を持たれたことが話しを複雑にしているのでしょう。
Suikaのペンギンのようなキャラクターは一朝一夕に生み出せるモノではありません。
ミシュランのビバンダムは120年以上続くキャラクターでミッキーマウスより歴史があります。
キャラクターデザインは時代に合わせて多少の修正があったとしても文化資本として大切に扱うことが大事です。
このSuicaのように短期で利益の最大化を狙い、安直なスクラップ・アンド・ビルドを行うような企業に文化は創れません。
これはSuicaに限ったはなしではなく、日本全体に蔓延する文化の使い捨てという問題の象徴的な事例です。
JR東日本は国策企業だった日本国有鉄道という国民の資産と歴史を引き継いだ事業体ですから、文化を守る側に立って欲しいと切に願います。


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